GAME OVER...
 CONTINUE?
 → ○はい
   ○いいえ
「まだだ!まだ終われねぇ!!」
どうせこのままだとスクラップ行き確定。
せっかくベルトを変えて再生以外は駆動する様に(致命的w)なったのだからと
バネ機構の修理を試みる事にしました。
しかし、このバネの外し方が全く想像出来ません。
ギアはCリングで止まってる訳でもなく、軽く軸方向に動かしただけではビクともしません。
その他、外せそうな所もなければ、もともとバネが引っかかっていた場所すら分かりません。
仕方ない。”なんちゃって” 修理で機能だけ回復させるには...
「今付いてるバネを引っ張って、どこかに引っ掛ける」
これだっ!
何とも適当で抽象的w
取りあえず、近くのスイッチを外して作業場所を確保。
あとはラジオペンチで引っ張りながら先を曲げて、適当な場所に引っ掛ける。
「書くは易く、行うは難し。」 またこのバネが極端に細い。
普通にペンチで掴んでも、ネジったり引っ張ったりすると滑って離してしまう。
再生側に押し付ける感じにする必要があるので、
 /◎
  /
上からみたら、こんな感じのバネを
\      /
 ◎ → ◎
 /    /
って感じに引っ掛けなければなりません。
通常は2,3周巻いてバネ力を上げてから引っ掛けるのでしょうが
挑戦してみて、1周巻く事すら不可能と判断。
締め付ける事によりバネの力が上がらないかと、少し引っ張ってみました。
また、切れて短くなっている様な感じだったので
そのままの状態だとバネを引っ掛ける場所も見当たらず
少し多目に引っ張って、先端を大きな鉤状に曲げるしかありません。
再生ヘッドとピンチローラーを上げた時に、このギアが右側に噛み込めばOKだと思われます。
約1時間ほど格闘した結果、何とか指で押し上げた時にギアが噛み込むようになりました。
「よし、テストだっ!」
カセットデッキを組み付けて、前回同様カセットを入れたフリでカラ回ししてみると、ギアは回っているが噛み込みません。
どうやら、ベルトの張力のせいでギアが噛み込まなくなった様だorz
この浮動ギア何とも恐ろしいw
プーリー自体はベルトの張力で再生側に動こうと力が働くのですが、そのプーリーと直結しているギアは早送りと巻き戻しのギアで
再生用のギアはフラフラ揺れる感じなんですよね。
(表からみたベルトのかかり、ザックリとした図)
プーリーがベルトによって捻じられた分だけ、再生用のギアも逆向きに振られて
ベルトが無い時より強く再生用のギアを捻じらなければ噛み込まなくなる仕組み。
(プーリーがA方向に引っ張られると、再生ギアがB方向に振られて再生ギアが遠くなる)
この再生ギアの軸を捻じって噛み込ませるのが先ほど修理した細いバネなので
バネ力を高める為に、位置をさらに後ろにする事にしました。
\      /
 ◎ → ◎ → ◎-- → ◎
 /    /  .  /  .    /\.
この”.”の位置にフックなどありません...
格闘する事、さらに1時間...
浮動ギア機構の足に無理やり引っ掛けました。
そして、ベルトを張り過ぎず、滑らない程度のサイズに替えて、いざテスト。
「おっしゃ~何とか回ってる!!」
次に実際にテープを入れて回してみます。
「...」
「...」
「やった~!!テープ版JODAN-DOSが久々に立ち上がったぞぉ!!」
ロードが終わったら、ちゃんと頭まで巻き戻してくれるし
手動で早送りや巻き戻しも問題ありません。
しかし、テープエンドの自動停止判断が若干甘い?
終点まで来て止まる時と、ずっと巻き戻そうとする時があります。
まぁ8割ぐらいは止まりませんがw
ひと段落したら、またバラして見てみましょう。
災い転じてなんとやら、やっとこさ、実機が自動停止を除いて動くようになりました。
一時は 「 完全に終わった... 」 って思いましたが、何とかなって良かったです。
●まとめ
修理中の写真はロストしてしまったので、撮り直した写真ですが
修理したバネ機構はこんな感じ。(説明で上とか下とか書いてるのは写真見たままの位置です。)
丸の部分が無理やり引っ掛けたバネです。
下の部分はもともとフックに収まってるのが分かりますが
上の部分は引っ掛ける場所が分からず、こんな形になってしまいました。
引っ掛けた所の下に棒状のものがあるので、そこに巻き付いてた可能性もあります。
(下の部分のバネも伸ばして曲げた可能性あり。ちょっと形が普通じゃないように見えます。)
このバネの動作としては、上の引っ掛けた側のバネは固定されている側で、
下の元々のフックに収まっている側が、ギアを再生側に噛み込ませる力が働いています。
写真の状態は、再生ギアが噛み込まない様に金属で押さえられている感じでしょうか。
再生の時は、この金属が外れバネの力でギアが噛み込み
逆に再生が終わった後は、この金属でギアを切り離す仕組みだと思われます。
何とも記事の長さに見合わない作業時間で、とても疲れました。
バネの上に大きなプーリーがある為、なかり狭い場所で作業する事になるので
ペンチで摘む>滑るの繰り返しが半端ないorz
「精密ラジオペンチ(極細)」みたいなのがないと、自分みたいに厳しい作業になりますので
極細のバネを掴んでする修理は、一般の方でも工具の購入をオススメ致します。
カセットデッキが安価に転がっている今の内に、ジャンクなどから補修部品(今回のバネの様な物)を
取っておかないと、今後の修理が難しくなってきそうな気がしますね。
逆に、今回の修理が出来た事で、
何かが「完全に折れるか割れてしまわない限り」修理出来そうな気もしています。
良くレトロ機器を収集して修理している方のページを見かけますが
この ” 動かなかった物が動く ”と言う達成感は凄く爽快で
自分の趣味の一つに加わりそうな気がしました。
(まぁ実際は直せない物の方が多いのでしょうが...)
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